風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

2020-04-22から1日間の記事一覧

「女が自分とむきあうとき」吉武輝子 レビュー

三笠書房の「知的生きかた文庫」をご存知でしょうか。白地にグリーンのラインも目を引き、何より本のタイトルが「あー今悩んでいることそのものズバリだわ」と思うものが多く(実際には悩みというほどのものでもないことが多いのですが)、ようするに現代人…

「猫のようにしなやかに地球を歩こう」桐島洋子レビュー

桐島洋子さんは、若い頃最も影響を受けた方の一人で、著作はほとんど読んでいるはずなのですが、この本は未読でした。 桐島洋子さんは、3人の子どもの父親(アメリカ人)とは結婚せず、シングルマザーで通してきた方ですが、後に骨董商でマエストロ、食通で…

「わたしの普段着」吉村昭レビュー

ここ数年、新しく訪れてくれる人もなかった私のHPに、ある方がいらしてくれるようになり、「吉村昭」さんを紹介してくださいました。中々読む機会がなかったのですが、この3連休は読書三昧と決めたお陰で、上のエッセイを手に取ることができました。これは…

「小説 智恵子抄」佐藤春夫 レビュー

偶然、高村光太郎の詩集と出会い、感銘を受けたたので、佐藤春夫著「小説 智恵子抄」を引っ張り出して読みました。 いつどんなわけでこの本を買ったのかは全く思い出せないのですが、昭和49年発行とあるので随分若いというか幼い時に買っていたようです。 …

「八十日間世界一周」ジュール・ヴェルヌ レビュー

およそ40年振りに本作を読みました! これはとても愉しく、面白い小説ですよね。 舞台や映画にもなったし、内容をご存知の方も多いことでしょう。 わくわく、ドキドキ、読後は爽快になること間違いなしです。 フランスの化学小説家 ジュール・ヴェルヌ1872…

「女ともだち」中沢 けいレビュー

中沢 けさんの「海を感じるとき」(1978年)を読んだ時は、かなりの衝撃を受けました、 翌年、札幌出身の見延典子さん(早稲田第一文学の卒論)の「もう頬づえはつかない」が話題になってもそれぼど衝撃も受けずさほど新しさを感じなかったのは、明らかに中沢…

「恋、がんばって。俵万智 岡本真夜」竹内夕紀レビュー

歌人の俵 万智とシンガーソングライター岡本真夜の恋愛対談集ですが、これを仕切っている竹内夕紀さんがなかなかいいです。 でも肝心の対談は1962年生まれの俵さん当時36歳、かたや1974年生まれの当時23歳の岡本さんではかなり物足りなさを感じました。 それ…

「窯変 源氏物語1」・「桃尻語訳 枕草子」橋本治レビュー

「源氏物語」現代語訳は、与謝野晶子、谷崎潤一郎さんはじめ、円地文子、田辺聖子さんその他多くの作家が手掛けています。 最近では林 真理子さんが訳を続けていて完成を楽しみにしているところですが、今回は天才・奇才 橋本治さんの「窯変 源氏物語」が何…

「黒船」・「漂流」吉村 昭 レビュー

小説「黒船」の黒船は、もちろんペリーの黒船をさしてはいますが、主人公は幕末の通訳(通詞)森山栄之助さんです。 森山はペリー艦隊が浦賀に初来航したときに主席通詞を務めた人物ですが、その後どのように生きたかが書かれています。 森山は罪とも思えな…

「帽子」・「冷たい夏、熱い夏」吉村昭 レビュー

「帽子」(短編)吉村昭さんのデビューは短編小説で、実は短編小説がお好きだとどこかで読んだような気がするのですが、この短編集の後書きによると、生みの苦しみ、素材を探すご苦労が述べられています。 しかしながらどの作品も非常によく練られており、さ…

「ハリー・ポッターと死の秘宝」レビュー

ファンタジーといえば、エンデの「モモ」や「はてしない物語」、「エルマーの冒険」など、息子たちが読んだものがまだ残っていますが、なんと言ってもハリー・ポッター全7巻11冊が本棚を大きく占領しています。というわけで、数年振りに1週間ほどハリー…