「アッシュベイビー」金原ひとみ レビュー
1983年生まれ。2003年「蛇にピアス」で第27回すばる文学賞を受賞し、2004年には同作品で芥川賞受賞。
彼女が芥川賞を受賞した時は話題になりましたね。すぐに同名の作品が映画にもなりました。
「蛇にピアス」は避けていたわけではありませんが本も映画も積極的には求めず今に至っています。
つまりこの「アッシュベイビー」が私の金原ひとみ作品1冊目です。
ある程度覚悟はして読みましたが、ちょっときつかったです。
アヤは可愛げがあるから全然許せるけれど、ホクトが最悪です。
これの前に読んだ絲山秋子さんの「ニート」の中の「愛なんかいらねー」に出てくる乾(いぬい)という男とどっちがマシかな。どちらも高学歴という所が似ていて、どちらも相当病んでいるのは間違いありません。そしてどちらもつきつめれば「孤独」ゆえこうなのだとは感じました。
この病んでいる男たちと対する付き合い方が絶妙なんですね。アヤも「愛なんかいらねー」の成田さんも。
実はアヤが可愛いくて金原ひとみさんの本をもう1冊買いました。けれどもこちらは最初から読めそうになく断念しそうです。(2012-03-25 )