「さよならドビュッシー」「おやすみラフマニノフ」中山七里 レビュー
「さよならドビュッシー」の帯には、あの俳優の妻夫木聡さんの「最後にどんでん返しがあってね、面白かったです。思わず引き込まれて買っちゃいまいたからね、クラシックのCDを」とあります。これは、「このミステリーが面白い」の大賞も取っている作品なので、かなり期待しました。早く読みたくて初めてインターネットで注文したくらいです。
ところが、もうひとつだったのでした。何がって、なにもかも。
表紙と音楽用語が使われている副題はとてもいいと思いましたが。
おそらく、「のだめカンタビレ」で相当増えたクラシックファンを意識した作品なんだろうなと思いました。
「おやすみラフマニノフ」こちらは、前作よりは面白かった、良いとおもいました。ドビュッシーはピアノを、ラフマニノフはオケを描いているからか、ラフマニノフの方は私が知らないことが多く、色々なことが気にならなかったからかももしれません。
ちょっと厳しいことを書きましたが、こういう音楽小説が出てくることは、私、とても嬉しいんです。中山さんにはどんどん書いて欲しいです。本当です。「おはようバッハ」「こんにちはショパン」「愛してるリスト」みたいにね。
2011-11-27