「アンネの日記 完全版」アンネ・フランク レビュー
小川洋子さんの「アンネ・フランクの記憶」読んだ時に、深町眞理子訳「アンネの日記 完全版」を読まなくちゃと思い、その思いが叶いました。
やはり子どもの頃読んだ「アンネの日記」とは随分違いました。まずアンネの年が5歳位上に感じました。
アンネは感受性が豊かで頭の良い子だったということはわかっていましたが、お姉さんの様子と比べてもかなり早熟だったように思います。
アンネが肉体的に早熟であったかどうかはさほど問題ではないと思うのですが、精神的に早熟だったことは、とても苦しいことだったでしょう。
それにしても、アンネが強制収容所で悲惨な状態で病死(チフス)したわずか1月後にこの収容所が解放されたそうです。
アンネは日記に「わたしの望みは死んでからもなお生きつづけること!」と書きました。その6日後に「もしも神様の思し召しで生きることが許されるなら、つまらない人間で一生を終わりはしません。人類のために働いてみせます」とも書きました。
現在も尚、アンネの日記が読み継がれ、隠れ家を訪れる人が引けもとらないのは、アンネの希望が叶ったと思うと少しは気休めになりましょうか
2011-05-22