「池袋ウエストゲートパーク3」石田 衣良 レビュー
文藝春秋を隅から隅まで読んでいたら1ヶ月も経ってしまいました。
次に手に取った夏目漱石(3冊目)は「虞美人草」。
これが難解で1ページ読むか読まない内に眠ってしまうので、いっこうに進みません。
そういうときは平行して別なものに手を伸ばします。
それがサマセット・モームの「月と6ペンス」だったので、参りました!って感じで10月がさらりと過ぎようとしています。
「虞美人草」と「月と6ペンス」を似ていると言ったら笑われるでしょうね。
難解な点ではなく、ディティールの細かさや時間の経過が非常にゆっくりしていること、それに読みながら考えたり、頭に入れておかなくちゃと思うことが多いこと(これが眠りモードの読書時には難しいのだ)も、共通している。
どちらも古典の部類に入れていいような本ですよね。朝夕に簡単に読めるわけがありませんね^^;
さて、前置きが長くなりましたが
「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ3作目です。
古典と比べるのは意味がないのですが、読み易さを言えば、いとも簡単に読めてしまうので、こういう現代本を読んでいる時というのは読書しているというよりテレビの2時間ドラマを見ている感覚ですね。
非常に暗くなりがちな社会的なテーマを元不良青年が解決していくストーリーで、読後は爽やかな風が吹いているようです。ここが石田作品の魅力の一つですよね、
このシリーズはクドカンこと宮藤 官九郎さんによってドラマ化もされたようです。残念ながら見逃してしまいました。
その関係だシリーズ3作目の解説は官九郎さんが書いていらしゃいます。
官九郎さんは学生時代 江古田に住んでいたそうで、「世の中で役に立たないことの全てを池袋で学んだ」と書いていました。
この解説が最高でした!
2008-10-29