「慶州ナザレ園」「三つの祖国」上坂冬子 レビュー

2冊ともとても興味深く読みました。

「慶州ナザレ園」は、戦後韓国に残された日本人妻が身を寄せている施設で、そこに住む、あるいは住んでいた一人一人を丁寧に追っているのですが、なぜか、どの方の歴史にも心が痛み惹かれてしまいます。
憧れで惹かれるのではもちろんないのですが。。

「三つの祖国」の方は、満州に嫁いだ日系アメリカ人ユキコの半生です。
ラストエンペラー溥儀の妹や弟　溥傑さんに嫁いだ嵯峨浩さんのお話もあり、その点も興味深いです。

鳩山政権に変り、ようやく日本も欧米一辺倒からアジア重視へとシフトしているようにも見受けられますが、私も若いときのような欧米への憧れはなくなり、まずは隣国韓国、中国を知ることから始めたいと思うようになりました。

2009-12-28