風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

「黒船」・「漂流」吉村 昭 レビュー

小説「黒船」の黒船は、もちろんペリーの黒船をさしてはいますが、主人公は幕末の通訳(通詞)森山栄之助さんです。

森山はペリー艦隊が浦賀に初来航したときに主席通詞を務めた人物ですが、その後どのように生きたかが書かれています。

森山は罪とも思えない罪を着せられ投獄された後、函館 五稜郭に転勤させられ、相当の期間を北海道で過ごしました。
また日本で初めて(コンサイス)英和辞書を作った人物でもあります。

歴史小説は、事実に基づき書かれているので全てリアル、「事実は小説より奇なり」これが実感させられ、読み物としても本当に面白かったです。

 


「漂流」
黒船の次に読んだのが、江戸時代、舟が難破し漂流者となり無人島で13年間も生きぬき、無事本国に帰還できた長平の話です。これもとても興味深くて物語としてもとても面白かったです。

 

鎖国時代、漂流者となり、外国に流れついた日本人がかなりいたそうです。またその逆、日本に流れ着き、ひっそりと日本で暮らしていた外国人もいたようです。これも事実、事実は尚一層興味深く、面白く感じますね。



2010-09-19 14:16