2020-04-27 「硝子戸の中」夏目漱石 レビュー 読書の記録 漱石、晩年の随筆集で、大正4年1月13日から2月23日まで「朝日新聞」に掲載された小品です。 晩年の漱石は胃潰瘍が悪化し、終日、硝子戸の内にこもって、庭を眺めるか、子ども時代を思い出しているかで、せいぜい断わりきれなかった客人と向かい合うくらいだったようです。 漱石の神経質な部分も随所に出ていますが、それがユーモラスに書かれていて、愛すべき漱石の一面がかい間みられます。 薄い文庫本ですが、漱石を知るためにはとても参考になる作品だと思います。 2009-01-19