風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

AB6IX "Nothing without you"レビュー

f:id:yonmini:20200508155300j:image

 Wanna Oneの末っ子メンバーだったイ・デフィがラストコンサートでファンへの思いを綴り自ら美しいメロディーに乗せて歌った曲をAB6IXの3人のボーカルラインで完成させました。

 

「僕はただ君だけを見つめる向日葵、毎日君が逃げてしまわないように願うだけです」


「君はどんな気持ちなの 僕を残して遠く離れていくのですか」


「君の光はもう見つけましたか  僕はもう君を手放しますね」

 
「I can't that 絶対にそんなこと出来ない! 砂が目に入っても絶対に離れないでいて!」

 

「一緒に行くという約束忘れたの? 忘れてもいいよ。また聞いてみるよ。」

「一緒にいきませんか」


デフィの歌でもセリフでもないような泣きながら絞り出した思い、この部分を見事にメロディーに乗せています。


デフィは早口で意外にさらっと歌うのですが、気持ちは伝わってきます。


君(ファン)がいなかったら僕は何者でもない。
君が道を照らしてくれて僕をステージで輝かせてくれる。

ファンは思っている以上にスターに愛されているのですね。

 

この曲はボーカルに聴き惚れてしまうので、中々バックの音まで耳に入ってきませんが、1コーラス目はほぼピアノだけで中盤からは8ビートのゆっくりとしたドラムとわずかなストリングス、コーラスだけでとてもシンプルです。


使われている和音(コード)も和音進行もオーソドックスで、間奏で聞き手のイメージする場面が広がるように盛り上げています。


こういう作りは最近のKPOPには少ないので逆に新鮮な感じがします。

これは大衆にも「愛されるバラードとして残っていくかもしれない」そんな期待も抱かせてくれる1曲です。

 

  • 和訳付きをお借りしました

https://youtu.be/-e8TdZQ3tPw 

 

  • 感動のWanna Oneのラストステージ(原曲・和約付)

https://youtu.be/pav1dWoAMBU 

 

イデフィ(19歳リードvo.)

f:id:yonmini:20200508154421j:image

チョンウン(22歳メインvo)

f:id:yonmini:20200508154530j:image

ムドンヒョン(21歳サブvo.)

f:id:yonmini:20200508160109j:image

 

1st.フルアルバム「6IXENSE」2019.10.7.

"Nothing without you"

作詞■イデフィ
作曲■イデフィ, BoomBastic
編曲■BoomBastic

歌手◾️AB6IX(イデフィ、チョンウン、キムドンヒョン)

ジェジュン"Your Love" レビュー

f:id:yonmini:20200508110743j:image

 ピアノが ♪ソドミ〜とポロン鳴って 大きなブレス 音
ジェジュンのブレス音は まるでショパンピアノ曲の装飾音のように歌に入り込んでいます。


'きれいだよねって '(ソラミドレ〜ド)

音を文字にすると シンプルですが、この  ♪きれいだよねって のフレーズには沢山の小さなドラマが潜んでいるようで、もうこれだけでワクワクしてきます。


この曲のジェジュンの歌声はどこまでも甘く優しくてずっとドキドキさせてくれて 最高です。


"Your Love" エンドレスで聴き続けたいと思うほど素敵な1曲です。

 

  • "Your Love"MV(short ver)

https://youtu.be/U9F7peMwy1g

  • "Your Love"2019年ライブ「Flawless Love」

https://youtu.be/u602gaP5vT8

  • "Your Love"2018年ライブ「The Reunion  in memory」

https://youtu.be/u602gaP5vT8

 

 

 

f:id:yonmini:20200508104201j:image

"Your Love"

作詞◾️池田 夢見  

作曲◾️北浦 正尚

歌手◾️ジェジュン

シングル"Sign/Your Love"(2018.6.27)

フルアルバム"Flawless Love"(2019.4.10)に収録

 

 

AB6IXチョンウン"MOONDANCE"レビュー

f:id:yonmini:20200512113210j:image

 AB6IX メインボーカル チョン・ウンの初めての自作曲です。

MVの非常にセクシーなダンスには持っていかれますが、MVを封印して音源だけを聴いても前奏から音使いや溜息の入れ方歌い方、声、歌詞全てが魅力的です。

 

特にセクシーで好きな部分の歌詞の和訳をお借りしました。


"月明かりに身をまかせて" "濃厚な香りの中""僕の体は熱くなる" "半分の月が満ちる時まで一緒にいたい" "もっとぎゅっと抱きしめられるように"

 

英語の歌詞もいいですね。


"I see uh "と歌い切ってからの"We should focus on a love love love"

ここの後3連続の "I see uh〜"

この盛り上がり(サビ)が最高にお洒落で耳に残ります。

 


AB6IXのセクシー担当ウンの"MOONDANCE"MV

https://youtu.be/8guHZbcOe0U

f:id:yonmini:20200508073710j:image

f:id:yonmini:20200508073741j:image
f:id:yonmini:20200508073737j:image

 

作詞:チヨンウン、チョンミョンフン
作曲: チヨンウン、チョンミョンフン
Zenur (Vendors)、!Hi_bye (Vendors)
編曲: Zenur (Vendors)、チョンミョンフン

歌手 : チョンウン(AB6IX)

ジェジュン"君だけになる前に"レビュー

 

 f:id:yonmini:20200512052144j:imagef:id:yonmini:20200512052242j:image
f:id:yonmini:20200512052239j:image

<yuhの音楽レビュー>

ジェジュン "君だけになる前に"

 

リズムに合わせて体を揺らしてみると、刻みが倍速、4倍速にも感じられてすごく気持ちがいいマイケル・ジャクソンを彷彿させるミディアムテンポのダンスナンバーです。


 メロディーはいたって単調ですが、ハモりが入り徐々に厚みが増していきジェジュンのボーカルと

女性コーラス(合いの手)は静かにそれでいてソウルフル(情熱的)に深みを増していきます。非常にカッコいいです。


 ジェジュンの甘く切れのあるハスキーボイスがセクシーで、歌詞、メロディー、編曲全てにマッチしていとても魅力的、また成熟した大人の歌詞に合わせた巧みな歌のテクニックも感じられます。

 

アルバム7曲目に収録されているこの曲はリラックスして聴けるナンバーですね。

 

  • "君だけになる前に" 2019ライブ「Flawless Love」

https://youtu.be/cnPxRZDLAcU


f:id:yonmini:20200507083644j:image
f:id:yonmini:20200507083647j:image

 

ジェジュン日本1stフルアルバム

「Flawless Love」より"君だけになる前に"

テレビ朝日ドラマスペシャ
「離婚なふたり」テーマ曲
 
作詞:矢作 綾加
作曲:DANNY KIRSCH, 
   JOE KILLLINGTON, 
   GEORGIE KELLER 
編曲:DANNY KIRSCH

歌手 : ジェジュン

 

AB6IX "BREATHE" レビュー

f:id:yonmini:20200508081613j:image

"BREATHE"

AB6IX デビューアルバム『B:COMPLETE のタイトル曲です。

( BREATHEは英語のブレスで呼吸、息つぎという意味です)


生きていくのに非常に大事なブレス

大きく息を吸い込み吐く

これはまぎれもなく音楽の始まりの合図です。

 

若者が思うように活動できない社会の閉塞感や
pm2.5の影響で呼吸ができない息苦しさからオアシスを求め、自由に闊歩したい

若者のこの永遠のテーマと時代を反映したテーマのマッチングが斬新でとてもいいですね。

 

またそれをごく少ない音でシンプルに表現しきった潔さが私はとても好きです。

 

出だしの電子音やベース音はこれ以上ないくらい乾いた音を使っていますが音を微妙に揺らしているせいか硬さを感じさせません。

 

メロディーも1オクターブに満たない音域の中で
同じようなリズムで動いているのに多彩に感じるのは今までのK-POPにはなかった芸術的なダンスの振り付けもさることながら、2人の個性的なラッパーのラップメイキングにもあるような気がします。

 

出だしのパク・ウジンのラップの安定感、存在感もさることながら、中間部のイム・ヨンミンのラップは彼の魅力を最大限に活かした動きと言葉で表情も圧巻です。素晴らしいです。

 

イデフィの作り出す音楽のジャンルはディープ ハウスに分類されますがこの分野でこれ以上の物を作り出すのは今すぐには難しそうな気がしています。


それだけに次のカムバックも今からとても楽しみです。

 


f:id:yonmini:20200508074332j:image
f:id:yonmini:20200508074329j:image

 

BREATHE

BREATHE



作詞■イデフィ, イムヨンミン.パクウジン, ライマー
作曲■イデフィ, nomad, ライマー
編曲■nomad, ライマー

歌手◾️AB6IX

 

f:id:yonmini:20200506134649j:image

ジェジュン "海の時間 (Time of Sea)"レビュー

f:id:yonmini:20200506131402j:image

(ジェジュンアルバムコンセプト画像)

 

2年前のJパ(韓国で毎年行われている
ジェジュンの誕生日パーティーコンサート)で
電撃的に1度だけ歌ってくれた曲です。

 

この曲は、韓国のジェジュン 

4枚目のアルバム"愛謠" (Love Song )の

1曲目に収められています。

(ミニアルバムとしては2枚目です)


ノイズのようにも聞こえる冬の海の波音に
ピアノのアルペジオ
微かに重なるストリングス


私はとても素敵だと思いました。


ジェジュンは先日のNEVERラジオで
この波音が陳腐に聞こえるかもと心配しつつ
今までの自分の曲の中ではこの曲が1番
波音に合っていると言っていたようです。


メロディーは低音(海の底の雰囲気)から始まり
徐々に上っていき、ラストは
明るさを感じるまでに昇華しています。


過ぎて行ったつらい恋
熱いためらいや恥ずかしいときめき
ぼくの心はそのままなのに
波が消し去っていく

 

たとえ苦しみ耐える時が続いても
後悔しないよ
後悔しないから
波よまた寄せてきて
(和訳お借りしました)


非常に切ない歌詞が続きますが


転調しながら少しずつ明るい方へ
向かっているように感じます。

 


間奏のチェロ
ほんのわずかなフレーズですが
たまらなく心に響きました。

 


春が来きてまただれかが
訪ねてくれるだろう


希望を感じさせてくれる
このフレーズに心が癒されて
いくようでした。


ジェジュンは少しハスキーな声で
実にのびのびととても丁寧に歌い

 

ピアノやストリングスの音色とも
よく解け合って
目の前に
絵画のような冬の海の風景が
広がりました。

 

Time of Sea

Time of Sea

2020年1月14日発売

 

アルバム "愛謠" (Love Song )

歌手 ジェジュン

 

f:id:yonmini:20200506131357j:image

 

 

 

「猫の謎」村上春樹 レビュー

犬の謎の間違いじゃないかと思う方もいらっしゃるでしょうが、猫の謎というタイトルで間違いありません。

若い頃から好きな作家の1人に村上春樹さんがいます。
実は「ノルウェイの森」以降の作品は少し好みじゃなくなっているのですが、今日は村上さんの「猫の謎」という短いエッセイが面白かったので紹介したいと思います。

 

「前略十匹の猫がいればそこに十とおりの個性があり、十とおりの癖があり、十とおりの生き方がある。そんなの生きものなんだから当然じゃないかと言われればそれまでだけど、それでもじっとまぢかに見ているといろいろと不思議なことが多く、不思議だ不思議だと思いつつ猫を眺めて1日が暮れてしまったりする。

うちには11歳の雌シャムと4歳の雄のアビシニアンがいるが、性格の複雑さという見地からすれば年食ったシャムの方にやはり一日の長がある。
まず第1にこの猫はごはんをやってもすぐには口をつけない。どんなに腹がへっていても「ふん、ごはんか」という顔をしてプイと向こうに行き、しばらく尻尾をペロペロと舐めている。そしてしばらくしてほとぼりが冷めた頃にやってきて「まあ食うか」というかんじで食事をする。どうしてそんなことをいちいちやらなくちゃいけないのか僕には全然理解できない。

 それからこの猫は寒い季節に布団の中に入ってくるとき、必ず最初に3回布団を出入りするという習慣がある。まず、布団に入り、横になり、しばらく考えてから、「どうも駄目だわね」という感じでスルッと外に出ていく。これが3回つづき、4回めにやっと落ちついてぐっすり眠るのである。
この儀式にだいたい10分から15分費やされる。どう考えてもこれは純粋な時間の消耗である。猫のほうだって手間だろうし、、(中略)


猫には猫なりの幼児体験があり、青春期の熱い思いがあり、挫折があり、葛藤があったのだろうか? そしてそのような過程を経て、そこに一個の猫としてのアイデンティティーが生じ、彼女は冬の夜に正確に3回布団を出入りするのだろうか?

猫についてはあまりにも多くのことが謎に包まれている」


これを読むと 猫に比べて犬はもう少し単純な生きものだなと思います。

特に子犬のうちは やることなすことの意味がわかってしまうので、子犬にアイデンティティーもなにもないに違いないと思うのですが、うたた寝しているママの鼻に突然噛みついてくるのはなぜなんだろうとか、夜になると狂ったように部屋を走りまわるのはなぜかしらと不思議に思うことはあります。

 

1ヶ月が人の1年にあたるという犬の幼児体験は短いものだよね。家のワンコの幼時期もあっという間に過ぎてしまったわけですが、ひたすら「お腹が減った」としか感じていなかったかもと思うとちょっと可哀想な気もしています。

しかもまだこの家族の順位付けがわかっていなさそうで、一番下は大学生の兄ちゃんだということははっきりしているけど、一番上はパパかママか、それともちょっと怖い中学生の兄ちゃんか、すんごく優しい高校生の兄ちゃんか決めかねると思っているに違いないです。

したがって自分の地位も不確定のまま6ヶ月目に突入して、ワンコながら熱い青春時代を迎えている模様です。結局家のワンコの紹介というオチでした

 

2007-04-23 
 f:id:yonmini:20200428133406j:image

f:id:yonmini:20200429212432j:image