風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

2020-04-27から1日間の記事一覧

「羅生門」「奉教人の死」他 芥川龍之介レビュー

百円ショップダイソーに「ダイソー文学シリーズ」というのがあり、ここに収められている本が結構いけます。すべて著作権が切れているものなので、ダイソーなりの工夫が施されています。その例を挙げると、まず文庫本なのに巻頭に作者や作品に関する丁寧な写…

「流転の王妃の昭和史」愛新覚羅 浩 レビュー

私はどうも旧満州国に興味があるようです。それは、私の住む北海道にはかつて満州からの引揚者と呼ばれる方が本当に沢山いらして、父方の祖母もその一人だったので身近に感じるからなのかもしれません。 また、こんなことを言ったら笑われるでしょうが、満州…

「ボクの音楽武者修行」小澤征爾 レビュー

言わずと知れた世界のマエストロ小澤 24歳のときのエッセイです。 小澤さんともなると、若くても考えることも行動も桁違いです。「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいる人を直に知りたい」と青年小澤はヨーロッパに旅立ち…

「性に目覚める頃」室生犀星 レビュー

室生犀星といえば 「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」 という詩を思い出しますがこれは桃屋のCMで聞いたことがあるという方も多いかもしれませんね。 この詩は「小景異情(その二)」に収められていますが続きはこうです。 ふるさ…

「ジャズと爆弾」中上健次VS村上龍 レビュー

村上龍さんが「限りなく透明に近いブルー」で芥川賞を受賞した後の中上さんとの対談+短編小説+エッセイが収録されています。 龍さんはまだ24歳、中上さんは30歳の頃です。 村上龍は知っていても中上健次を知らない方も多いと思いますが、中上健次さん…

「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎 レビュー

伊坂幸太郎さんのデビュー作「オーデュボンの祈り」があまりにも好みだったため、この「アヒルと鴨のコインロッカー」も吉川英治文学新人賞作品だからなどと期待して読んだら、意外にも普通でしたが面白く読みました。 作品中のブータン人の考え、習性などが…