風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

2020-04-28から1日間の記事一覧

「草枕」夏目漱石 レビュー

智に働けば角が立つ。 情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。 この「草枕」の冒頭は誰もが知るところ、そして日本人なら納得の文章だと思います。でもこの後に続く文章を知っている人は意外に少ないのではないでしょうか…

「時が滲む朝」楊 逸(ヤン・イー)レビュー

「文藝春秋」(2008年)9月特別号を買いました。上半期の芥川賞が中国人の楊 逸(ヤン・イー)さんに決まり、講評も合わせて読みたくて久々に買いました。 今回の芥川賞の選考委員は、石原慎太郎、髙木のぶ子、池澤夏樹、村上龍、川上弘美、黒井千次、宮本輝…

「池袋ウエストゲートパーク3」石田 衣良 レビュー

文藝春秋を隅から隅まで読んでいたら1ヶ月も経ってしまいました。 次に手に取った夏目漱石(3冊目)は「虞美人草」。これが難解で1ページ読むか読まない内に眠ってしまうので、いっこうに進みません。 そういうときは平行して別なものに手を伸ばします。 …

「夜中の薔薇」向田邦子 レビュー

向田邦子さんが飛行機事故で亡くなってから、もうどれくらいの年月が経つのでしょうか。 もう向田さんを知らない世代が多くなっているのがとても残念です。 向田さんといえば、「寺内貫太郎一家」を思い出す年配の方が多いと思いますが、私は、向田さんのエ…

「ツ、イ、ラ、ク」姫野カオルコ レビュー

姫野カオルコさんのお名前は以前知ってはいましたが男性か女性かも分からず、もちろん年齢も知りませんでした。作品を読んだのもこれが初めてでした。 最初からぐんぐん引き込まれ 数ページで作者は同世代だと確信しました。 つまり自分の子ども時代にリンク…