風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

「東京島」桐野夏生 レビュー

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この作品は2010年に木村多江さん主演で映画化された時から読んでみたいと思っていました。

無人島に漂着した数十人の中でただ一人の女 清子が島の女王として君臨する」女性としてなんと興味深いお話でしょう。

あーでも桐野夏生さんの作品はどれも爽やかとか美しいとかいう話はない、さて一体どんなお話なのか期待して読みました。

これは期待に反してというか、予想通りというか、なんとラストまで美しい話にはならなかったです。

人間、極限に陥ると皆このようになりさがるのか、いやこれが現実なのかもしれないですが、このような暗い話にしてほしくなかったというのが私の正直な感想です。下のあらすじを読むと興味が湧いたのに少し残念な気持ちになりました。(2013.8.25)

 

<あらすじ>
これほど男に焦がれられた女がいただろうか。クルーザーで夫・隆と世界一周旅行に旅立った清子。だが出発からわずか3日目に嵐に遭い、数日間漂流した後に2人が漂着したのは、どことも知れぬ無人島だった。それから間もなく、与那国島での過酷な労働に耐えかね、島からの脱出を図った23人のフリーターたちが途中で台風に遭い、島に漂着。更には日本への密航途中で金銭トラブルに発展した11人の中国人たちが島に置きざりにされる。無人島に流れ着いた男たちと1人の女。いつしか「トウキョウ」と呼ばれるようになった島で、唯一の女である清子は性を武器に逞しく生き抜いていく。(ウィキペディアより)