風の詩(うた)

ジェジュンとAB6IXを中心にK-POPの音楽レビューを書いています。読書レビューは過去記事です。

「天璋院 篤姫」宮尾登美子 レビュー

NHKの大河ドラマを見ていなければ最後まで読み通せなかったと思います。宮尾登美子さんは歴史小説でも読みやすいと思っていたのですが、これは難しく感じました。この時代の対面の保ち方や慣わしなどの複雑さが私の理解の範疇をこえていたからだと思います。

生まれた時から姫さまと呼ばれていた身分だったとはいえ、徳川家定に嫁ぐため八歳で島津斉彬の養女になり更に宮家の縁戚の籍に入り、薩摩を出て数年をかけるのである。しかも病弱な家定との事実婚は見込みがなかった(篤姫本人には知らされていない)ばかりか、次の将軍を斉彬の推挙する者にするようにと密命を受けていたのです。

激動の幕末を徳川宗家のために生き抜いた篤姫はこのように小説やドラマになっても当然の女性だったと思います。(2012-05-27 )